TOP  >   経営レポート   >   池井戸 潤の「下町ロケット」

池井戸 潤の「下町ロケット」

今年も早いものでもう9月となりました。皆様いかがお過ごしでしょうか。

民主党代表、首相に野田佳彦氏が就任。

いろいろなことがあっても国民一人一人がもてる底力を発揮し

誇れる国にしていきたいものです。

 

今回は、普段は読むことの少ない文学作品の中から

お盆休みに読ませていただいた

「下町ロケット」(池井戸 潤 小学館 第145回直木賞受賞)から

話をさせていただきます。

 

 

 

「下町ロケット」

 

舞台は東京都大田区にある精密機械製造業を営む中小企業の佃製作所。

主人公の佃航平は宇宙工学研究の道をあきらめ、

父親の後を継ぎ実家の佃製作所の社長となるが、

大手得意先からの突然の取引停止、大手同業から特許侵害の訴訟をうけ、

さらに銀行からも融資を断られるなど、大企業に翻弄され、

会社は倒産の危機に瀕していた。

 

一方ちょうどそのころ、政府から大型ロケットの製造開発を委託されていた

日本最大手の重工業メーカーである帝国重工では、

百億円を投じて新型水素エンジンを開発。

しかし、世界最先端の技術だと自負していたバルブシステムは、

すでに佃製作所により特許が出願されていた。

帝国重工の宇宙開発グループ部長は佃製作所の経営が窮地に陥っていることを知り、

特許を20億円で譲ってほしいと申し出る。

資金繰りが苦しい佃製作所だったが、

佃社長は企業としての根幹にかかわるとこの申し出を断り、

逆にエンジンそのものを供給せてくれないかと申し出る。

 

 

帝国重工では下町の中小企業の強気な姿勢に反発を隠せないでいたが、

結論は佃社長の申出にそって、佃製作所の企業調査を行い

その結果で供給を受けるかどうか判断するということになった。

一方、佃製作所内部も特に若手社員を中心に、

特許権を譲渡してその分を還元してほしいという声が上がっていた。

 

そうした中、企業調査がスタート。

厳しい目を向け、見下した態度をとる帝国重工の社員に対して、

佃製作所の若手社員は日本のものづくりを担ってきた町工場の意地を見せる。

 

町工場の技術、意地、そして情熱を胸に、大宇宙への夢が紡がれていく。

 

 

資金繰りに困る場面。大企業の汚い妨害に会う場面。部下の離反に心を痛める場面。

佃社長がギリギリの判断をする場面はドキドキで、大変おもしろく一気に読めました。

 

印象に残ったところを少しだけ引用させていただきます。

 

 

「俺はな、仕事っていうのは、二階建ての家みたいなもんだと思う。

一階部分は、飯を食うためだ。必要なお金を稼ぎ、生活していくために働く。

だけど、それだけじゃあ窮屈だ。だから仕事には夢がなきゃならないと思う。

それが二階部分だ。夢だけ追っかけても飯は食っていけないし、

飯だけ食えても夢がなきゃつまらない。

お前だって、ウチの会社でこうしてやろうとか、そんな夢、あったはずだ。」

 

「肝心なことは、後悔しないことだな。そのためには全力をつくすしかない。」

 

 

 

何のために仕事をするのか、お金を稼ぐこと、夢を追うこと、諦めること、

立ち向かうこと、引くこと、それぞれについて考えさせられましたが、

主人公の言動からはそれぞれのことがらについて

美学を感じさせてくれる爽やかな感じの小説でした。

同時に、努力が必ず報われるわけではありませんが、

少なくとも努力によって積み重ねたものがあって、

そのことに決断がプラスされてしか手にはいらないものがあることを教えてくれる、

勇気と元気をもらえた一冊でした。

 

勇気と元気をもらって今年もあと4か月、

皆様とともに頑張っていきたいと思う今日この頃でした。

 

 

 

2011年09月12日


まずはお気軽にお問合せください!075-352-2256 お問合せフォーム
無料個別相談会実施中! お申込みはこちら
歯科医院 経営データ速報 会員の方はこちら 会員でない方はこちら
新規開業のドクターへ 「新規開業之虎之巻」を無料プレゼント!!
税務ニュース 常に最新情報をご提供!
経営レポート 事務所通信をお届け
新着情報
採用情報
出版書籍紹介 患者様が増える!

本邦初、クリニック経営の実践的繁盛ノウハウを最前線で働く臨床医、歯科医とそれをサポートする社労士、税理士という異色の五人が明らかにしました。

詳しくはこちらから
ページの先頭へ戻る