高橋 誠之助の「神様の女房」
早いもので今年ももう11月となりました。
朝夕の寒さがめっきり秋の気配を感じさせてくれる今日この頃ですが、
皆様いかがお過ごしでしょうか。
今回は、NHKでもドラマ化されました「神様の女房」(高橋誠之助 ダイヤモンド社)から
印象にのこりましたことを紹介させていただきます。
「神様の女房」
「神様の女房」は、松下電器産業の創業者である松下幸之助を
生涯にわたり支え続けた幸之助の妻、松下むめのさんの物語です。
淡路島の裕福な船乗りの次女として生まれ育った井植(いうえ)むめのさんは、
大正4年、親もない家もない、財産も学問もないという
大阪の電気工・松下幸之助と結婚します。
むめのさんにとっては、しゅうとめのいない気楽さと、
財産も一から夫婦で築いてゆくことを望んでの結婚でしたが、
それは貧乏生活の始まりでもありました。
幸之助は、新婚早々会社を退職、独立しますがうまくいきません。
「成功するまであきらめない。成功の秘けつは成功するまでやめないこと」という夫を、
質屋に通い、得意の針仕事の内職でむめのさんは助けてゆきます・・・
極貧の生活から事業の失敗と成功、戦争の混乱の中での浮沈を、
時には大きなケンカもしながら共に味わってこられた、
むめのさんと幸之助という夫婦の物語を、時代のスケール感も豊かに描かれています。
テレビドラマでは、松下幸之助の事業家、リーダーとして成功していく姿と、
神経質でネクラで几帳面、気に入らないことがあると物にあたる、
ちゃぶ台をひっくりかえすなど
自己中心的な一人の普通の人間としての姿、この二面性が印象的でした。
以下印象に残りましたことを記させていただきます。
・むめのさんが幸之助と結婚する以前、奉公先の女主人から言われた言葉
「ええか、人生は誰かからもらうもんやない。自分で切り開くもんや。
人からもろたもんは、すぐになくなってしまう。
自分で手にいれたもんは、簡単には失わん。その心構えをもっときや。」
この言葉は、むめのさんにとって終生忘れられないものになったということです。
・むめのさんは、相手に尽くす生き方をお母さんから教わります。
「人生で一番うれしいことは、相手に喜んでもらうこと。」
これがむめのさんが学んだ教えだったといいます。
・また、むめのさんはお母さんから徹底的に礼儀作法や報告の仕方をたたきこまれました。
「むめのは大人の礼儀を意識することが、子供のころから習慣になっていった。
後にこうした礼儀作法、報告、連絡、相談を、
むめのは幸之助と始めた商売で実践することになる。」
・最後に、むめのさんが幸之助と商売を始めて失敗続きの極貧生活の中で、
初めて大きな注文もらえた時のこと。
幸之助の言葉。
「物事は思った通りにはならん。
でも辛抱しているうちに、別に通じる道はできるんやな。
大事なことは辛抱や。辛抱さえすればまわりの状況が変わる。
成功の秘訣は、成功するまでやり続けることなんやな。」
むめのさんは思ったといいます。
「「一念は岩をも通す」というけれども、まさに幸之助さんは執念の人や。
運が良かった、運が悪かった、と何かあるごとに人は言う。
確かに運の存在は大きいと思う。ただ、運はただやってくるのではない。
執念が運を呼び寄せるに違いない。」
むめのさんは確信したと言います。
松下幸之助さんとむめのさんが活躍した時代から、
今はまた大きく時代が変わっているのかもしれませんが、
お二人が成功された素である心の持ち方の重要性は今日も変わらないものと確信します。
今年もあとわずか、来年につなげるためにも、心の持ち方を見直して、
よい種をまいていきたいと思う今日この頃でした。
参考文献 「神様の女房」(高橋誠之助 ダイヤモンド社)
2011年11月11日











