新年あけましておめでとうございます。皆様旧年中は大変お世話になりました。
心より御礼申し上げます。昨年もまだ新型コロナウィルスによる影響が残るなかめまぐるしい環境変化や出来事のあった一年でしたが、サッカーのワールドカップスペイン戦勝利など日本中が歓喜に湧いた出来事もあり、大いなる元気をもらうことができました。今年一年が皆様にとって素晴らしい一年でありますように。今年一年どうかよろしくお願いいたします。
今回は、年末年始に拝読しました中村天風さんの著書、「力の結晶」「心を磨く」(PHP研究所)から、印象に残りましたところを引用ご紹介させていただきます。
中村天風さんは1876年生まれ、1968年92歳で亡くなられていますが、天風哲学を世に広められ、戦後の松下幸之助さんや稲盛和夫さん、永守重信さんなど多くの経営者、政治家がその教え活かされたといわれています。若いころは日露戦争の軍事探偵として活躍。その後、当時死病であった肺結核を患い、真理を求めて欧米を遍歴するが答えは見つからず、帰国途中にインドの大聖人と出会い弟子となり、病を克服。帰国後、天風哲学を確立、世に広められました。以下引用させていただきます。
感謝と歓喜の感情が運命をひらく
人間の世界というものは、歓喜と光明の充満している世界。喜びと光の、本当に隈なく照りわたっている世界が、人生なんだ。それを、喜びを感じない、じめーっとした暗い人生で生きる人が多いのは、結局、人生の無自覚から、人生に生きる場合の心の態度が、消極的で価値のないくだらない状態で生かしているからだ。
人間の心はね、人の命と、宗教的にいえば神の命との、調子を合わせるダイヤルなんだ。そして、喜びと感謝の感情は、これを嘆美する天来のミュージックなんだ。造物主の進化と向上という尊い意図に、順応せしめる神聖なものなんだぜ。
だから何のことはない、人間が喜びの感情と感謝の気持ちを持てば、それは宇宙霊に、宇宙霊の正しい力を呼びかける最高にして純なる合図を行っていることになるんだよ。そしてそれは、われらの運命に、健康や成功や成就となって表れるという、神の命の流れを自分の命の中にぐんぐんと導き入れてる、樋をかけてるようなものだ。
だから、だから、常に感情を正しく清く美しくあらしめるために、何事に対しても歓喜と感謝の感情を、自分で自分自身が煽らなきゃ。バイブレートしなきゃ。
そうすると、結果は常に明朗溌剌。明るく朗らかに活き活きとして勇ましい気持ちになれるんだから。明朗溌剌の陰には、感謝と歓喜があるんだよ。ご飯が来る。ワーってやるときに、お互いに、あの笑うときのあの気持ち。あの気持ちが朝から晩までなきゃ。
あんな気持ちで朝から晩まで、どんな事柄があろうとも、事なき日も、事ある日も、事なき日と同じく、「晴れてよし、曇りてもよし、富士の山」という気持ちになれれば、人生は実に輝かしいほど光明化してくる。
自分の「心一つの置き所」で幸福と不幸は決定する
本来、われわれの魂が、もっと美しい、広々とした百花繚乱たる花畑で生きられるようにできているやつを、クソ溜めの中へいれてかき回しているからいけない。
「ああ、きょうは楽しかった、うれしかった」という時間を味わうなど、そう滅多にこないでしょう。きてるんだけれども、それをつかまないもの。つかまなくていいものをつかんじゃってる。
人間はね、事実で幸福を感じようとしちゃいけないのよ。欲しいものが手に入った、ああ、幸せだ。これはだれだって感じることだ。会いたい人に会えた、ああ、うれしい。けれども、そういう気持ちでいると、今度は悪いものが来たときに、今度は悪く感じる。
心の中につくっちまうんだよ、幸福のお花畑を。
身に病ありといえども、心まで病ませない。運命に非なるものがあっても、心まで悩まさない。いつも自分は幸福のお花畑の主人公だと思って生きたらどうやと。
さあ、それがわかった人は、全く変わったような人間になれるでしょう。境遇のいかんを問わず。わからねえ人は、どんなに金ができても、どんなに健康があなた方を恵んできても、幸福を感じないでしょう。
ことほどさように、幸福、不幸福は、あなた方の心ひとつで決定される。
昨年までコロナ禍で楽しく食事したり、はしゃいだりすることすらままならい感がありましたが、今年こそそんな状況から脱却できますように。そして、中村天風さんが言われるように、少しでも、感謝と歓喜の感情をおおくもてて、自分の心の中に幸福のお花畑をつくって、良い年にしたいと思いました。
今年がまた皆さまにとって大いなる希望であふれる一年となりますように。
(参考文献 「力の結晶」「心を磨く」著者中村天風 PHP研究所)