株式会社北の達人コーポレーションの木下勝寿さん

木下勝寿さん

木下さんは1968年生まれ。株式会社リクルートに勤務後、2002年株式会社北の達人コーポレーションを設立してネット通販事業をスタートされます。独自のWEBマーケティングと管理会計による経営手法で、株式会社北の達人コーポレーションは、2015年東証プライムに上場されます。2020年には売上100億円、営業利益29億円を達成され、2021年には「売上最小化、利益最大化の法則」(ダイヤモンド社)を出版、本書においては次のような木下さんの経営についての持論や管理手法、利益率29%経営の秘密が詳しく紹介されています。

・無収入寿命24カ月の盤石な会社を目指す

・同じ利益なら売上は絶対少ない方がいい

・どの商品が、どの店が、どの部門が、何が理由で利益がでていないのか、会社の弱点が一発でわかって、改善ができて、利益体質の会社になる5段階利益管理表によるマネジメント

・ファンの心をつかんで離さない「演歌の戦略」

・未経験者でも利益を上げ続ける人材戦略

こんな内容の「売上最小化、利益最大化の法則」、こちらの本も面白くて、おすすめです。 「時間最短化、成果最大化の法則」は、そんな経営者として成功をとげられてきた木下さんの3冊目の著書になるもので、頑張っているのに成

果が出ない人に教えてあげたい45の法則が紹介されています。

 

「時間最短化、成果最大化の法則」

以下、印象に残りましたところを2つばかり引用、ご紹介させていただきます。 

〇「行動量が10倍アップするピッパの法則」

成功している社長はアイデアを10個思いついたら、10個実行していた。自分は10個思いついても、せいぜい1個しか実行していなかった。忙しさからいえば、どう考えても社長の方がよっぽど忙しい。これが当時の私のウイークポイントだった。

そこで成功している社長たちに「なぜすぐに行動できるのか」聞いてみた。

「ピッと思いついたらパッとやるんだ。君と話をしていて、こんなことをやったら面白いと感じる。君が帰った瞬間にやる。それだけだ。」

やるべきことがおこったとき、後でやろう、いつかやろうではなくて、その場でやるか、すぐできない場合はいつやるかをその場で決めてスケジュール帳に書き込む。 それ以来、私は「ピッパの法則」を実践し始めた。簡単なものはパッと実行!そうでないものは「いつやるか」パッとすぐ決め、スケジュール帳に書き込む。すると1日10個アイデアが思いついたら10個全部実行できるようになった。以前は10個思い

ついても1個しか実行できなかったから、行動量は10倍になった。

〇「めんどうくさければGO!の法則」

絶対に成功できる唯一の方法がある。それは「他人にはできないこと」をやること。だから成果を上げる人は、常に他人にはできないことを探す「思考アルゴリズム」を持っている。

「他人にはできないこと」というと、「難易度が高いこと」と思うかもしれない。だが、もう一つ、「他人にはできないこと」がある。「めんどうくさいこと」だ。

「難易度が高いこと」と「めんどうくさいこと」の両方ができれば大成功するが、めんどうくさいことができるだけでも成功する。成果を上げる人は、めんどうくさいことを見つけたとき、「これは絶対に他の人はやらないだろう!」と嬉しくなる。

だまされたと思って実行した人だけが魔法を手に入れられる。

木下さんは、売上最小利益最大や、営業利益率29%の超効率経営を唱えられている方で、「めんどうくさければGO!の法則」などがでてきたところは意外でしたが、商いやものごとをすすめる時の本質はそのようなところにあるんじゃないかなど、また考えさせていただくよい機会となりました。今年もあとわずかとなってきましたが皆様にとって有意義な年末になりますように。

参考文献  「時間最短化、成果最大化の法則」(著者 木下勝寿 ダイヤモンド社)

      「売上最小化、利益最大化の法則」(著者 木下勝寿 ダイヤモンド社)

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