「オグ・マンディーノ」の「成功大学」

今年の夏も結構暑かったですが、皆様いかがお過ごしでしょうか。最近は昼間は暑い日が多いですが、秋の気配を感じるようになりました。今年ももう9月です、早いですね。今回は、オグ・マンディ-ノの「成功大学」(オグ・マンディーノ著 箱田忠昭訳 日本経営合理化協会)から、印象に残った部分を紹介させていただきます。

 

「オグ・マンディーノ」の「成功大学」 

オグ・マンディーノはアメリカの自己啓発書作家、小説家、講演家です。ニューヨークで作家を目指すがうまくいかず、生命保険の販売の職について結婚。その後、借金などのせいでアルコールの問題をかかえるようになり、妻子は去り、仕事と家を失います。自殺も考えますが、ナポレオン・ヒルなどの成功哲学の本を読んで立ち直り、再婚、その後、「地上最強の商人」を執筆として作家としてデビュー、ベストセラー作家となります。「成功大学」は、オグ・マンディーノが監修するかたちでナポレオン・ヒルやデール・カーネギーなど世界の大富豪、偉人、哲人34人が、それぞれ珠玉の叡智を教授するかたちでまとめられたものです。今回は、その中の「自分をやる気にさせる法」から印象に残りましたところを引用、ご紹介させていただきます。

 

「自分をやる気にさせる方法」

ある大学のフットボールチームに、一人の怠け者の選手がいました。彼は、観客の声援を浴びるのは好きでしたが、練習は嫌いでした。ユニォームを着るのは好きでしたが、駆け足はイヤでした。努力するのが嫌いだったのです。

ある時、コーチが、その怠け者の青年あてに電報がきたのでもってきました。「おい、電報だよ」「コーチ、僕のかわりに読んでください。」怠け者の彼は、自分で一通の電報をよむことすらしませんでした。

その電報は、青年の母からのもので、「息子よ。父死す。すぐ帰れ」

コーチは息をのみました。「おい、今すぐ帰れ。今週は練習しなくていい。今すぐ家に帰るんだ。」コーチはこう言いながら、内心、今週だけでなく、ずっと休んでくれていてもかまわないとさえ思っていました。

ところが、驚いたことに、その週末の試合の当日、チームがフィールドに駆け出してくると、列の一番後ろにあの怠け者の青年がいるではありませんか。休んでいいと言っていたのに来ていたのです。

試合開始の合図が鳴るが早いか、青年はコーチにこう言いました。「コーチ、僕を試合に出してください」「今日はダメだ。今日のこの一戦は大事な試合だ。やる気のある奴だけが試合に出られるんだ」けれども、その青年は、何度も何度もコーチに頼みました。「コーチ、試合に出して下さい。試合に出してください。お願いです。」

 

前半戦を終了した時点で、チームは圧倒的に負けていました。後半戦に入っても同じでした。青年は言いました。「コーチ、お願いです。僕を試合に出してください。」コーチは絶望的なスコアボードを見ながらこう言いました。「わかった。いいだろう。どうせこの試合は負け試合だ。」

その青年がフィールドに入ると、とたんにチームは生き返ったように、猛烈な勢いで反撃をはじめました。彼はまるでスター選手のごとく、走り、パスし、敵をブロックし、突進していきました。そして、ついにチームは逆転に成功し、試合終了。スタンドからは大声援が鳴り響きました。

 

興奮がようやくおさまると、コーチはこう尋ねました。「いや、驚いた。オレのフットボール人生でこんなことは初めてだ。一体おまえに何が起こったんだ?」すると、青年はこう言いました。「コーチ、先週父が亡くなったんです。」「「それは知ってるよ。」「それが、コーチ、実は父は目が見えなかったのです。天国へ行った父が目を開いて、僕の試合を見たのは、今日が初めてだったんです。僕は父のために頑張りました。」

 

人生というフィールドの両側に応援席があり、困難な状況に直面し、どうしていいかわからなくなった時、誰も理解してくれず、「もうやめた!」とあきらめの言葉を吐きたくなった時でも、スタンドに父がいて「頑張るんだ。応援しているから。」と、生まれてはじめて見る息子に向かって励ましてくれたら、それだけで、やる気が湧いてくるでしょう…。

チャールズ・T・ジョーンズ

 

あらためて、自分をどんな状況でも応援してくれる人がいて、その人のために頑張るパワーの大きさを感じました今日この頃でした。

 

参考文献:「成功大学」

(オグ・マンディーノ著 箱田忠昭訳 日本経営合理化協会)

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