今年の夏は本当にまた暑かったですね。皆様お元気でお過ごしでしょうか。パリオリンピックでは日本選手の活躍に大変な元気をもらいましたが、そうこうしているうちに、今年も9月、本当に早いものですね。
今回は、ジャパネットたかたの創業者である高田明さんの「伝えることから始めよう」(東洋経済新報社)から、印象に残った部分を紹介させていただきます。
高田明さん
高田明さんの著書を拝読するきっかけになりましたのは、日本経営合理化協会というところがだされている高田明さんの講演のCDを聞いたのがきっかけでした。テレビショッピングでの高田さんの声がなつかしく、また講演内容も素晴らしかったです。
高田明さんは長崎県平戸市に写真店を経営されていたお父さんの4人兄弟の次男として生まれます。お父さんから任されていた写真店の佐世保支店を暖簾分けの形で独立開業されたのが、高田明さん37歳のときで、その時の年商は2億円を超えるくらいだったそうです。独立後も40歳になられるまでは毎日観光旅館で写真のシャッターを押し続けられていたそうです。それがその後、40歳すぎてラジオショッピング、45歳のとき本格的にテレビショッピングをスタートされるや、50代後半には年商1000億円を超える会社の経営者となられます。67歳でジャパネットたかたの社長を交代されますが、この時のジャパネットたかたの年商は1500億円。そんなことから高田さんはいつも講演で、「人生、何を始めるにも遅すぎることはありません。」という話をされます。また、「私は大きな会社をつくろうとか、そんな夢を描いたり、目標を持ったりしたことは、一度もないんですよ。毎日毎日、その日しなければならないことを、一生懸命、自分の力の300%を注ぎ込んで走り続けてきた。その日その日、そのときをただ、今を生きてきた。それだけだったんです。」という話をされ、聞き手に元気パワーを送られます。以下も「伝えることから始めよう」(東洋経済新報社)から、印象にのこりましたところ引用させていただきます。
「伝えることから始めよう」から
○ジャパネットたかたのミッションは、商品の先にある「感動」をお伝えし、商品を手にしたお客様に「幸せ」をお届けすることだと考えてきました。ですから、私は何より先に、皆さんの幸せに想いを馳せることにしています。そうすると、伝えたくなります。伝えずにはいれなくなるんです。
自分が売った商品は必ず、お客様に感動していただいたり、お客様の生活を楽しくしたり、便利にしたり、豊かにしたり、ときには人生を変えてしまったりすることもあると信じています。…そういう商品だけを一生懸命に探して選んできました。そして、伝える前に「なぜ、何のために」売りたいのか、「なぜ、何のために」伝えたいのか、ということを徹底的に考えてきました。
○伝えたつもりではだめなんです。「伝わるようにしないといけない」といつも思っています。そのために大切なのは、やはりパッション、情熱ですよ。強い想いがあれば、それは身体から発せられます。
この商品を使っていただければ、お客様に幸せを、楽しみを、感動をお届けできると思えば、伝えたい想いは一気に強くなります。自然にテンションは上がってしまいます。
○番組を「楽しい」「面白い」と感じていただけるように心がけてきました。
「その商品をどんなふうに使えば、生活がどのように楽しくなるのか、豊かになるのか」「この商品によって生活はどうかわるのか」といったことが具体的にわかりやすく表現できたとき、番組を「楽しい」「面白い」と感じていただけていたと思っています。
商品を飽くことなく研究し創造を巡らせる。そのことができたとき、面白く伝えることができました。
○そして、お客様に伝えたいことが伝わるためには、伝えたいことを絞る、そして、最初の1分間こそが勝負になります。
スタッフのさまざまな意見も聞きながら、それを自分の頭の中で描いてみるんです。こんなふうに話そう、こんなふうに進めよう、というのを、20回でも30回でも繰り返して頭の中で組み立ててみます。そのときにアイデアがポンポンと出てくるんです。
高田明さんのテレビショッピングは見るものが買わずいられないような絶妙なトークであった記憶がありますが、視聴者(お客様)と商品のことをとことんまで考えぬいたトークの事前の準備、一生懸命さ、今この瞬間にもてる力のすべてを出し尽くすという姿勢、そして気合…本当に流石です。学ばせていただき、少しでも実践せねばと思いました。
同時に、また、今を一生懸命に生きるという高田さんの姿勢にふれ、大いなる元気をいただいた今日この頃でした。
参考文献 「伝えることから始めよう」著者 高田明 (東洋経済新報社)