中村天風

7月になって、地震や大雨、皆様大丈夫でしたでしょうか。

被害にあわれました方には心よりお見舞い申し上げますとともに、一日も早い復興を祈念申し上げます。

ワールドカップサッカーの日本代表のベルギー戦、惜しかったですね。選手、監督の健闘を称えたいと思います。

今回は中村天風さんの「盛大な人生」(日本経営合理化協会)から特に印象に残りましたところをご紹介させていただきます。

 

 

中村天風

中村天風さんは1876年生まれ、1968年92歳で亡くなられていますが、天風哲学を世に広められ、戦後の松下幸之助さんや稲盛和夫さんなど多くの経営者、政治家がその教えを活かされたといわれています。

若いころは日露戦争の軍事探偵として活躍。その後、当時死病であった肺結核を患い、真理を求めて欧米を遍歴するが答えは見つからず、帰国途中にインドの大聖人と出会い弟子となり、病を克服。帰国後、天風哲学を確立、世に広められました。

今回は中村天風さんの「盛大な人生」の「信念の奇跡」の章から、以下印象に残りましたところ、記させていただきます。

 

信念の奇跡

天風さんの言葉から。

まず、信念というものが、人間各自の心の中にある宿願達成の原動力となるものだということをはっきりわからなきゃいけません。

インドで三か年間の難行苦行をしているうちに、ハハア、こうすると信念が強くなるな、ということを私はキャッチしました。想像力を応用して、心に絶えず念願することを映像化して描くことによって、信念というものが強固なものになるんです。

天風さんが病におかされてインドの山奥にいった時、師匠から次のように言われます。

「おまえは朝起きてから晩寝るまで、しょっちゅう頭の中で現在の病と取っ組んで、俺は体が弱い、俺は熱がある、俺は喀血する、何だかんだと、体の悪いことばかり考えている。治った後の本当に張りきった状態をなぜ頭の中に考えないんだ。現在の病なんか飛びこして、晴れやかな、本当に治った姿を自分の心に描いたらどうなんだ。」

そう言われて、天風さんは努力されます。山の中でたった一人で瞑想を続けられます。

 

以下、天風さんの言葉です。

 

努力っていうのはありがたいもんで、しまいには、熱がでようが、目が回ろうが、目をつぶってジッと考えてると、ピンピン丈夫な状態であった時のことだけしか頭にでてこないようになる。

そして、一年もたってだんだん心の中だけは百花繚乱という気持ちになりたいから、もうどんなことがあっても、自分の気持ちのなかに、反対の疑いの気持ちが出なくなった。つまり、信念が強固になったんです。

自分自身、何かにつけて、「あっ、これが信念てもんだな」というふうに感じるようになったんです。

 

天風さんの言葉を続けます。

 

あなた方の心のなかの考え方や思い方が、あなたたちを現在あるがごときあなたたちにしているのであります。

だから俺は体が弱いと思ってりゃ体が弱くなる。自分の念願や宿願、やさしく言えば、思うことや考えることが叶う、叶わないということは、外にあるんじゃないよ。みーんな、あなたたちの命に与えられている心の思いよう、考え方のなかにあるんだよ。

それがわかったら今すぐ実行しなさいよ。

同じことを絶え間なく、はっきりした映像にして心に思考させれば、心のスクリーンに想像というありがたい力を応用して描けば、それは期せずして強固な信念となって、その信念がいつかは具体化する。これが宇宙に存在する、牢固として動かすべからざる断然真理なんであります。

だから、宇宙真理を常に懸命に利用して、また、自己暗示も絶え間なく反復連続してその力をかりて。これらのことを自分の人生の改善や幸福のために役立てるべく、自分の命の中にある心という偉大な力あるもの、潜在意識に全責任をもたせてごらん。そして、こうして強固な信念がつくられると、神秘的な感化作用が、いわゆる奇跡以上のよい現実を生命にあらわしてくれます。

 

天風さんのいう信念の力についてはまた多くの方が言われているところと同じでありますが、わかっていてもなかなか強固にすることは難しいですね。

強固にするにもやっぱり努力が必要、また強固にするための具体的な方法を天風さんは言ってくれています。

 

このような本との出会いに感謝、少しは実行しなければと思った今日この頃でした。

 

 

参考文献:「盛大な人生」(日本経営合理化協会)

述者 中村 天風

 

 

2018年07月12日

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