田坂広志さんの『運気を磨く』

新年あけましておめでとうございます。
皆様旧年中は大変お世話になりました。心より御礼申し上げます。

昨年猛威を奮った新型コロナウィルスが一日も早く収束し、今年一年が皆様にとって素晴らしい一年でありますように。今年一年どうかよろしくお願いいたします。

今回は、何とか運気をあげたいと思って、昨年拝読しました、田坂広志さんの著書「運気を磨く」(光文社新書)から、印象に残りましたところを引用ご紹介させていただきます。

 

良い運気を引き寄せるただ一つの条件

世の中で成功者と呼ばれる人々は、分野を問わず、職業を問わず、人生と仕事の様々な場面で、無意識に運気を感じ、良い運気を引き寄せ、その好機を掴む力をもっていました。
では、どうすれば、その良い運気と呼ばれるものを引き寄せることができるのでしょうか。

このことを理解するためには、一つの法則を理解する必要があります。
それは、古今東西、我々の心の状態が、その心と共鳴するものを引き寄せるという法則があるということです。
この法則に従って、良い運気を引き寄せるためには、究極、ただ一つこと、「ポジティブな想念」を持つということが求められます。
すなわち、ポジティブな想念=良い想念をもつと、ポジティブな出来事=良い出来事や良い出会いが引き寄せられ、良い運気を引き寄せるのです。
そのためには、特に影響力の強い無意識の世界にある想念を、ポジティブな想念で満たす必要があります。

そのうえで、田坂さんは、無意識の世界にある想念をポジティブな想念でみたすためには、まず、無意識の世界に潜んでいるネガティブな想念を消していくことこそが、最も大切であると言われています。
以下その田坂さんがいわれている方法の一部を引用、紹介させていただきます。

 

〇自然の中に身を浸すこと

空や雲、海や湖、山や森、木々や草花、朝日や夕日、月や星など自然の雄大さや美しさに接する瞬間、私たちの心は無条件に癒され、浄化されていきます。
この自然の持つ心の浄化力は、ただ表面的に気持ちが爽やかになり、心が洗われるようになるということだけではありません。それは、確実に私たちの無意識の世界を洗い流してくれ、浄化してくれる力を持っています。
独り、静かに、その自然が自分の中に浸み込んでくるイメージを心に描きながら、自然に身を浸すのです。

 

〇すべての人と和解する

といっても、すべての人と直接会って、相手に謝ったり、相手を許したりすることではありません。
現実の世界ではなく、「心の世界」で一人一人と和解するということです。
謝らなくても、許さなくてもいい、ただ少しだけ、自分が相手の立場なら、どう思うか、どう感じるかという視点にたってみる。そして、心が感謝の状態になっていなくてもいい、ただ心の中で感謝の言葉をのべることができれば、「和解」です。

自分の中の相手を責める気持ちが、自分の心を苦しめています。
「感謝はすべてを癒す」という言葉がありますが、感謝の言葉は、私たちの心を癒してくれ、私たちは、良い運気に引き寄せられている自分に気づくことでしょう。

 

〇人生の解釈力こそが良い運気を引き寄せる

何がおこったのか。それが、私たちの人生を分けるのではありません。
起こったことを、どう解釈するのか、そのことこそが私たちの人生を分けていきます。
人生においては、一見不運に見えることが起こったときにも、その出来事の良き側面、ポジティブな側面を見つめ、自分は運がよかったと思える力、すなわち解釈力こそが、運気を引き寄せる力となります。

 

私たちの人生の分かれ道は、どのような体験においても、与えられたものに目を向けることができるか否かです。
もとより、それは容易にできることではありません。
しかし、もし、私たちが、自分の人生を本当に愛するならば、どんな暗い陰に覆われた体験であっても、その光の部分を見つめることができるはずです。
なぜなら、それが、どのような挫折が与えられた人生であろうとも、それでも、それは、私たちにとって、一度限りの人生。かけがえのない人生。他の誰のものでもない、私たちの人生。
その光の部分を見つめ、抱きしめるように、自分の人生を愛する。
もしそのことができたならば、私たちの人生は、まさに強い運気を引き寄せます。不思議なほどの良い運気を引き寄せます。

最後に、何かに成功したり、何かを成し遂げても、それが天の配剤や、大いなる何かの導きによるものであるとの、謙虚な感謝の想念を持つことができれば、その想念は、無意識の世界に、天が導いてくれている、大いなる何かが導いてくれているという、深い安心感を生み出してくれます。
このような自分に与えられた幸運な人生に対する感謝の想念は、実は、私たちが抱きうる想念の中でも最もポジティブな想念であり、叡智であるとも言えます。

 

 

まだまだ自粛ムードが強い中、田坂さんの言われる「ポジティブな想念」を持つことはとても難しいことかもしれませんが、日々の生活の中にも少しでも自然を感じて、与えられているものに目を向け、幸福幸運に感謝し、良い運気を引き寄せて、良い年にしたいと思いました。

 

今年がまた皆さまにとって大いなる希望であふれる一年となりますように。

 

(参考文献 「運気を磨く」著者 田坂広志  光文社新書)

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