税務における押印廃止について

2020年中ごろより始まった、行政文書における押印業務の見直しとデジタル化の推進の方針を踏まえ、令和3年度の税制改正において「税務関係書類への押印業務の廃止」が打ち出されました。

これにより令和3年4月1日以降、正式に確定申告書などの税務関係書類全般への押印が原則不要となりました。

しかし下記の書類につきましては、これまで通り押印が必要となりますのでご注意ください。

税務関係書類の分類押印
担保提供関係書類(例:不動産抵当権設定登記承諾書、第三者による納税保証書)
遺産分割協議書(例:相続税・贈与税の特例における添付書類)
国税の犯則調査手続における質問調査等
(財務省 令和3年度税制改正「納税環境の整備」より引用・筆者加筆)

  

現在国税庁ホームページに掲載されている申告書のフォーマットは順次、押印欄のない様式に変更されていますが、従来の押印欄のある申告書についても押印不要のまま提出が可能です。

令和3年6月11日に国税庁が打ち出した、「税務行政のデジタルトランスフォーメーション(DX)」によると、あらゆる税務手続が税務署に行かずにできる社会を目指し、e-taxの利用による電子申告およびオンラインを活用した税務相談等のシステム構築を促進させていくことが発表されました。詳細につきましては下記をご参照ください。

行政手続のデジタル化への転換が加速していくとともに、税務手続においても今回の押印廃止による申告書作成の簡便化のみならず、キャッシュレス決済による納税手段の効率化など様々な部分でデジタル化の動きが広がってきております。

  

参考

国税庁 「税務行政のDX」資料

https://www.nta.go.jp/about/introduction/torikumi/digitaltransformation/pdf/syouraizo2_r0306.pdf

国税庁HP「税務窓口における押印の取り扱いについて」

https://www.nta.go.jp/information/other/data/r02/oin/index.htm

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